子供と雪山を登ろう!(冬の登山)
こんにちは、らくなままです。
うっすらと雪が舞い散る季節。
アウトドア好きならくなままファミリーは、
登山に出かけることに。
この日は、登山2日目。
標高1300mにある山小屋に1泊した、帰りの日です。
ドアを開けて外に出ると、あたりは白銀の世界!
「わぁ雪が積もってるねぇ〜!」
ふだんから雪にあまり慣れていない私たちですが、
この日初めて、雪山を長時間歩こうとしています。
もしかしたら雪が降るかもしれない、という天気予報にそなえて、
雪山登山用アイテムを整えてはきましたが、
なんといっても、
子連れで雪山を登るのは初めての経験。
親である私もドキドキです!
でも、同時にワクワクもする・・・!
「さぁ出発しよう!」
宿泊した山小屋から駐車場までは、
大人で2時間。
子連れなら4時間程かかる見込みです。
雪が積もっているので
もしかしたら、それ以上かかるかもしれない・・・
子供(当時7歳、5歳)にとっては、長時間の道のりです。
らくなままは、
いつも「楽しい登山」を心がけるようにしています。
なぜなら、少し前まで、
私自身が山登りが大嫌いだったからです。
「やらされてやる山登り」は苦痛でしかないけれど、
「自分のペースでのんびり山登り」は、爽快で楽しい!
そのことに気づいて以来、山登りが大好きになりました。
ですから、
「山登りって、きつくて、全然楽しくな~い!」
なんてことにならないように、
できるだけ子供たちのペースで楽しく登るということを心がけているのです。
「ねぇみてみて〜!ツララがあるよ!」
「わぁ!ほんとだ!」
「見渡す限り雪だね。ずっと雪で遊べて楽しいねぇ!」
そうやって子供のテンションを上げながら、
少しずつ前に前に進んでいきます。
子供たちも、雪を投げたり、雪団子をつくったり、とにかく楽しそうです。
ただ、雪山の登山で気をつけたいのは、
「汗をかかないようにすること」。
汗をかくと、衣類が濡れて、
休憩時に少し足をとめたときに、一瞬で体が冷えてしまうからです。
それくらい、こまめな体温調節が重要になります。
もちろん、子供たちが
そのことを深く理解しているわけではないので、
ときどき「暑くない?体が冷えるから、汗かかないようにしようね」
と声をかけて気を配ります。
暑い時は、前ファスナーを開けて涼しい風を入れ、
必要に応じて脱がせることもあります。
また、寒い時は、さっと重ね着ができるように準備しておきます。
このように、
登山ウェアの基本は、
夏でも冬でもレイヤリングが重要です。(※1)
しばらく登ると、
目の前に濃いガス(=霧)が立ち込めてきました。
あっという間に、10m先も見えないほどのガスが目の前を覆います。
(こわいな~。このまま進んで本当に大丈夫かなぁ?)
内心、私はこんな風に思っているのですが、
ママである私が不安な表情を見せると、
子供たちもきっと不安になります。
だから、ここは辛抱。
もちろん、
危ない時には引き返す勇気も必要なので、
ときどき夫と相談しながら進んでいきます。
しばらくするとガスが消えて、視界が広がりました!
遠くに他の登山者が見えた時の安堵感といったら、なんともいえません。
(道合ってて良かった〜。)
ガスが消えたあとの
目の前に広がる雪景色にただただ感動を覚えます。
途中、娘(当時5歳)が
はりきって雪で遊びすぎたせいか、
指先が冷えて、元気がなくなってきました。
娘「抱っこ・・・」
子供の荷物も大人の荷物もすべて
夫婦それぞれのザックに入れて背負っていたので、
さらに子供を抱っこして歩くとなると正直キツイな。。。
ま、でも、これも想定内。
夫が安全のためにアイゼン(※2)を履き、
娘を抱っこしてくれます。
「疲れたら、代わるね」
そう言いつつも、
パパの存在のありがたさが身に染みます。
ほんとうに、ありがた~い。
途中、温かい飲み物を口に含みながら、
少しずつ前に進んでいくと、
娘も少しずつ元気に回復してきました!
あと、もうちょっとだよ!
がんばろう!
楽しもう!
ラスト、数キロメートルつづく下り道。
「もしかしたらどこかで役に立つかも?」と
家から持ってきていた「小さなソリ」が、ここで大活躍です!
(パパのアイデア!ナイスです!)
長〜い長い一本道を、
子供たちは小さなソリに乗って
キャッキャ言いながら下っていきます。
そんな子供たちの笑顔に、
私たち夫婦も、ほっと癒されながら。
「楽しかったね」
「良い経験になったね」
山道を下った駐車場の隣にある定食屋さん。
そこで食べる熱々のダゴ汁の美味しさといったら・・・!
くぅ~冷え切った身体に染みわたるぅ〜。
家族で挑戦した、初めての雪山登り。
かけがえのない大切な大切な思い出になりました。
<らくなまま豆知識>
※注1 登山のウェアの基本は「レイヤリング(重ね着)」
夏の登山ももちろんですが、冬の登山ではさらにレイヤリングの重要性が増します。寒くも暑くもないという状態を保ち、汗をかかないことが大切です。汗をかくとインナーが濡れて体が冷え、低体温症になることがあるからです。命にかかわることもあるので、注意が必要です。
◎インナーレイヤー
吸湿速乾性のあるウール素材や化繊を選ぶ。
綿やレーヨンは避ける。
私はメリノウールを上下使用。
◎ミドルレイヤー
山用の薄手のシャツ(吸湿速乾性)
フリースや薄手のダウン(保温性)
重ねて着れるものを準備する。
◎アウターレイヤー
ゴアテックスや雪山ジャケット(防水、撥水、防風、透湿性)
過去の経験上、たとえゴアテックスでも、使い込んでいくと、特に曲げ伸ばしする場所(肘部、膝部など)が劣化し、撥水機能が低下してくる。雨水等が染み込むと体が冷えるので、アウターは特にメンテナンスや更新が必要。
※注2 「アイゼン」
氷や雪で滑らないようにするための、金属製の爪がついた登山アイテム。
雪山の具合に応じたアイゼンの準備が必要。
※冬の雪山登山アイテム(備忘録として)
①リュック(ザック)…防水が正解。
②登山靴…冬用のもの。撥水するもの。ゲイターをつけて正解。
③ソックス…分厚いメリノウールが良い。着替えも必須。
④アウター、グローブ(予備も)、ブーツは投資して、必ず冬用(雪用)のものを。
⑤ニット帽、ネックウォーマー(予備)で、頭や耳や首を冷やさないこと。
⑥晴れているなら、サングラスがいる。日焼け止めも。
⑦アイゼン…重たいけど、雪が積もっているなら、やっぱり必要。
⑧水筒…サーモス等に水筒に熱湯をいれていく。ペットボトルだと凍る可能性有。
⑨こまめなエネルギー補給を心がける。エネルギー不足が、低体温の原因にもなる。